日本語の元となる言語を最初に話したのは、約9000年前に中国東北地方の西遼河(せいりょうが)流域に住んでいたキビ・アワ栽培の農耕民だったと、ドイツなどの国際研究チームが発表した。10日(日本時間11日)の英科学誌ネイチャーに掲載された。
由德国等多个国家研究人员联合公布了一份研究报告,报告指出,最早使用日语的人可以追溯到大约9000年前生活在中国东北地区西辽河流域种植谷物的古代农民。该研究报告于10日发表在的英国科学杂志《自然》上。
日本語(琉球語を含む)、韓国語、モンゴル語、ツングース語、トルコ語などユーラシア大陸に広範に広がるトランスユーラシア語の起源と拡散はアジア先史学で大きな論争になっている。今回の発表は、その起源を解明するとともに、この言語の拡散を農耕が担っていたとする画期的新説として注目される。
在欧亚大陆上被广泛使用的日语(含琉球语)、韩语、蒙古语、通古斯语以及突厥语等语言都属于泛欧亚语系(阿尔泰语系),该语系的起源与传播长期以来都是亚洲史前学专家研究的争议课题。这份研究报告不光解释了泛欧亚语系的起源,同时还提出了具有划时代性的新学说,即农耕活动是该语系得以传播的物质基础。
研究チームはドイツのマックス・プランク人類史科学研究所を中心に、日本、中国、韓国、ロシア、米国などの言語学者、考古学者、人類学(遺伝学)者で構成。98言語の農業に関連した語彙(ごい)や古人骨のDNA解析、考古学のデータベースという各学問分野の膨大な資料を組み合わせることにより、従来なかった精度と信頼度でトランスユーラシア言語の共通の祖先の居住地や分散ルート、時期を分析した。
该研究团队以德国马普所下属的人类史科学研究所为中心,汇集了来自日本、中国、韩国、俄罗斯、美国等多个国家的语言学家、考古学家、人类学(遗传学)家。专家们参考研究了各学科的大量资料,包括98种语言中有关农业的词汇、古代遗骨的DNA分析以及考古学数据库,以便对泛欧亚语系(阿尔泰语系)共同的祖先居住地以及分散路径和时期进行前所未有的高精度、高可信度分析。
その結果、この共通の祖先は約9000年前(日本列島は縄文時代早期)、中国東北部、瀋陽の北方を流れる西遼河流域に住んでいたキビ・アワ農耕民と判明。その後、数千年かけて北方や東方のアムール地方や沿海州、南方の中国・遼東半島や朝鮮半島など周辺に移住し、農耕の普及とともに言語も拡散した。朝鮮半島では農作物にイネとムギも加わった。日本列島へは約3000年前、「日琉(にちりゅう)語族」として、水田稲作農耕を伴って朝鮮半島から九州北部に到達したと結論づけた。
研究表明,泛欧亚语系(阿尔泰语系)共同的祖先是种植谷物的农民,他们生活在约9000年前(日本列岛绳纹时代早期)的中国东北地区沈阳北部的西辽河流域。在随后的数千年,他们逐步向北、东迁移,迁居到阿穆尔州(俄)、沿海州(俄)以及中国的辽东半岛和朝鲜半岛,随着农耕的普及,先人们所说的语言也被传播开来。水稻与小麦被传入朝鲜半岛。研究结论是,约在3000年前,伴随着水田耕作的扩散普及 “韩日-琉球语族”从朝鲜半岛来到了日本九州北部。
研究チームの一人、同研究所のマーク・ハドソン博士(考古学)によると、日本列島では、新たに入ってきた言語が先住者である縄文人の言語に置き換わり、古い言語はアイヌ語となって孤立して残ったという。
该研究团队的专家、德国马普所马克·哈德逊博士(考古学)表示,在日本列岛,原住民绳文人使用的先民语言被新传入的语言所取代,古老的先民语言成为阿伊努语保留下来但未得到进一步传播。
一方、沖縄は本土とは異なるユニークな経緯をたどったようだ。沖縄県・宮古島の長墓遺跡から出土した人骨の分析などの結果、11世紀ごろに始まるグスク時代に九州から多くの本土日本人が農耕と琉球語を持って移住し、それ以前の言語と置き換わったと推定できるという。
另一方面,冲绳的语言进化史与本土有所差异。从冲绳县·宫古岛长墓遗迹出土的人骨的分析结果来看,大约在11世纪的グスク时代(“グスク时代”是冲绳考古学上的用语),许多本土日本人带着农耕技术和琉球语从九州岛移居到冲绳岛,琉球语进而代替了冲绳岛的土著语言。
このほか、縄文人と共通のDNAを持つ人骨が朝鮮半島で見つかるといった成果もあり、今回の研究は多方面から日本列島文化の成立史に影響を与えそうだ。
此外,在朝鲜半岛发现了与绳文人DNA相同的人骨,这项研究将从多方面影响日本列岛文化的成立史。
共著者の一人で、農耕の伝播(でんぱ)に詳しい高宮広土・鹿児島大教授は「中国の東北地域からユーラシアの各地域に農耕が広がり、元々の日本語を話している人たちも農耕を伴って九州に入ってきたと、今回示された。国際的で学際的なメンバーがそろっている研究で、言語、考古、遺伝学ともに同じ方向を向く結果になった。かなりしっかりしたデータが得られていると思う」と話す。
该研究报告的作者之一、从事农耕传播研究的鹿儿岛大学高宫广土教授表示“此次研究表明,农耕文明从中国东北地区向欧亚大陆的各个地方传播开来,最早使用日本语的先民也随之迁移到九州。这是一项国际性、学术性的研究,目前无论是语言、考古、遗传学,往上追溯都是同一发展方向。调查结果是具有可信性的。”
研究チームのリーダーでマックス・プランク人類史科学研究所のマーティン・ロッベエツ教授(言語学)は「自分の言語や文化のルーツが現在の国境を越えていることを受け入れるには、ある種のアイデンティティーの方向転換が必要になるかもしれない。それは必ずしも簡単なステップではない」としながら、「人類史の科学は、すべての言語、文化、および人々の歴史に長期間の相互作用と混合があったことを示している」と、幅広い視野から研究の現代的意義を語っている。
研究团队的领头人德国马普所人类史科学研究所马丁·罗贝兹教授(语言学)坦言“承认自己的母语和文化起源于另一个国家,这在心理上是很难接受的,可能需要对自己的身份重新定位”,他还从更深刻的层面解读了该项研究的现代意义“人类历史科学表明,所有的语言、文化以及种族历史都有一个漫长的交汇贯通时期”。
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